手技がなかなか上手にできないと悩んでいませんか?
日々つらい思いをしながら手技の練習をしているけれど、どうすれば上手になれるのか悩んでいる人のために、かんたんな練習法を説明していきます。
拇指圧が鬼門?
手技を始めたときになかなか上手にできないと悩むことは、拇指(親指)を使った手技ではないでしょうか?
拇指の指先だけを施術部位に当てて圧を加えるときの力加減が、初心者の時は難しいと感じる人が多いようです。
しかも、拇指に体重をのせるようにと教わりますが、普段の生活の中で拇指だけで自分の体を支えることなどほとんどありません。
拇指に体重をのせるということが頭ではわかっていても、相手を痛めてしまうのではないか?という心配や、自分自身の拇指に体重が乗ることで拇指に痛みが出て指がもたないということで施術がうまくいきません。
では、拇指にうまく体重をのせるための練習なんてあるのでしょうか?
どんな練習方法かな。私にもできるのかな?
体重計を使って練習をしてみよう!
ここでは、特に拇指圧が苦手な方が一人でもかんたんにできる練習方法を紹介します。
では、手順を説明していきます。
まず初めに、体重計とタオルまたは枕を準備します。
体重計を施術ベッドの上の真ん中に置きます。
適当な厚さに折ったタオルまたは枕を体重計の上に載せます。
自分のポジションは施術ベッドと平行になる位置に立ちます。
足の位置は肩幅よりもやや広めにして立ちます。
肘関節は曲げずにまっすぐ伸ばします。
まっすぐ伸ばした腕の延長線上に拇指がくるようにします。
手首は曲げず腕・手首、拇指先がまっすぐ一本の棒になるように意識します。
体重計の上に置いたタオルまたは枕に拇指を立てて置きます。
腰を落とし、両肩から拇指先へ力が伝わるように意識しながら荷重します。
押した時に肘・手首・拇指関節は曲がらないように気をつけてください。
体重計よりもその先にある施術ベッドに力が加わるようなイメージで押します。
初めは25Kgぐらいまで荷重が加われば十分です、そこからゆっくりと圧を戻します。
この動作を繰り返すことで一定の圧を加えていく感覚が身についていきます。
初心者であれば拇指圧が25Kgぐらいまでの荷重で練習を繰り返し、拇指を鍛えるとともに圧の加減を身につけていきましょう。
これなら私でも一人で練習できるね。
練習当初は拇指の先や爪の部分がとても痛いですが、次第に体が形を覚えていき、痛みを感じることが徐々に減っていきます。
慣れていけばもっと力を加えていくことができます。
拇指だけでなく、手根(手首の根元)、手拳(握り拳)、手掌(手のひら)などバリエーションを変えて練習することもできます。
学生同士や職場での仲間がいれば練習相手になってもらえることもありますが、自宅で一人で練習したい場合はこの練習方法が最適かと思います。
自宅に施術ベッドがない場合は、同じ高さの椅子やテーブルがあれば代用してください。
金銭に余裕がある人は、持ち運びができる折り畳みマッサージベッドが安くて1万円台で売られていますよ。
まとめ
ここでは、主に拇指圧の練習方法について説明させていただきました。
実際に施術の現場に入ると、実にさまざまな利用者の方がいます。
自分に比べて体重が20〜30Kgも違う相手を施術しなくてはならないことも少なくありません。
体格が違うからといって力一杯に施術することが必ずしも良い施術とは言えません。
どんなに自分に自信があったとしても施術を受けた相手が満足するかどうかです。
拇指を使う手技だけが全てではありませんが、拇指を上手に使うことができれば、手のひらを使った手掌圧や手首の根元を使った手根圧も上手にできていきます。
手技にはさまざまな手法があり、その施術者の理念や理論によって千差万別です。
技術が向上していくとともに、治療に対する自分自身の理念や理論が生まれてきます。
その時に自分が信じた手技療法を選び、心を込めて施術すれば間違いなくあなたを受け入れてくれることでしょう。
千里の道も一歩から。
常に向上心を持って手技の道を突き進んでください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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