無資格者でも介護現場で仕事をしながら介護福祉士を取得する方法とは?
- 介護の仕事を始めたいけど資格は必要かな?
- 資格が無くても介護の仕事ができるのかな?
- 働きながらでも資格は取得できるのかな?
この記事では、そのような悩みについて説明していきます。
介護の仕事で取得しておきたい資格は何ですか?
結論からお伝えしますと、介護の現場で働くには『介護福祉士』の資格を取得することをオススメします。
なぜならば介護福祉士は国家資格であり、信頼度が高く社会的にも認められた資格だからです。
無資格でも介護の仕事はできますが、介護福祉士を取得することで収入はアップしますし、転職する時にも有利です。
では、どのように介護福祉士取得に向けて行動すればよいのでしょうか?
介護福祉士を取得するためには専門学校で学んだり、実務経験を積んで受験したりと、いくつかの手段があります。
私は介護福祉関連の現場で15年ほどの経験がありますが、実際に無資格で介護の仕事をしながら介護福祉士取得に向けて頑張っている方へアドバイスもしてきました。
この記事では、無資格でも働きながら介護福祉士が取得できる『実務経験ルート』につい説明していきます。
無資格者が実務経験ルートで介護福祉士を取るためのには?
それでは、無資格者が実務経験ルートで介護福祉士を取得するまでの流れを説明します。
- 介護職の実務経験を積む。
- 実務者研修を受講する。
- 介護福祉士国家試験を受験し合格する。
以上が無資格で介護福祉士を実務経験ルートで取得する流れとなります。
では、以下でもう少し詳しく説明していきます。
まずは介護の現場で実務経験を積もう!
介護福祉士を『実務経験ルート』で取得する場合は、まずは大前提として最低3年以上は介護の現場で仕事をしてください。
ここをクリアしなければ実務経験ルートで介護福祉士を取得することはできません。
さらに詳しく説明すると、介護福祉士の実務経験ルートの受験資格には勤務期間が介護実務経験3年以上(1095日以上)、実働日数が540日以上という決まりがあります。
ただし、この実務経験日数は1カ所の介護施設だけの勤務日数ではありません。
離職、再就職を繰り返して複数の介護施設で仕事をしたとしても、複数の介護施設での実務経験日数を合わせて勤務期間が3年以上(1095日以上)、実働日数が540日以上あれば認められます。
ここで注意していただきたいのは、介護職に従業した日数が3年以上(1095日以上)達成していたとしても、従事日数であるの実働日数が540日未満であれば条件として認められません。
例えば、一カ所の介護施設に就職して3年以上在籍していたとします。
しかし、パートタイムなどの勤務で月に10日程度しか勤務していないと仮定した場合、年間で換算すると120日程度の従事日数しかありません。
この働き方だと従事日数が年間120日となり、従業日数が3年経過しても実働日数は360日しかありません。
つまり実働日数は180日足りないため受験資格の用件は満たされていません。
そのようなケースの場合は実働日数が540日以上を達成するまで仕事を頑張ってください。
どのような介護施設で仕事をすれば実務経験として認められるか?
それでは、実務経験として認めてもらう場合は、どのような施設で働けば良いのでしょうか?
答えは、直接利用者に対して介護や支援を行うような施設であれば実務経験として認められます。
下記に公益社団法人 社会福祉振興・試験センターからの引用があります。
どのような施設で働けば実務経験として認められるか参考にしてください。
公益社団法人 社会福祉振興・試験センター
実務経験を積んでいる間に研修を受けよう!
実務経験ルートで介護福祉士を取得するために、もう1つ避けて通れないものがあります。
それは『実務者研修』です。
実務者研修の期間は約6ヶ月あり、受講するカリキュラムの総時間は450時間もあります。
総時間数は取得している資格で短縮されますが、ここでは無資格者を対象に説明しているので約6ヶ月の450時間で説明します。
では、この長い期間を専門学校などに通いながら学ぶ必要があるのでしょうか?
実務研修を受講する方法は「通学コース」と「通信教育+通学コース」の2種類のスタイルに分けられます。
「通学コース」は文字通り専門学校等に通いながら研修を受けます。
研修は土日や祝祭日に行わるところが多いようです。
一方の「通信教育+通学コース」は主に自宅で自己学習し、定期的にレポートを提出します。
通学する日数は、約6ヶ月ある研修期間中に7日程度で約60時間程度の講習を受けます。
「通学コース」「通信教育+通学コース」ともにメリット、デメリットはありますが、多くの方は「通信教育+通学コース」を選択されているようです。
実務者研修を修了していれば、国家試験での実技試験が免除され筆記試験のみになります。
繰り返しの説明になりますが、無資格で働きながら介護福祉士の国家資格を取得するためにはこの実務研修は避けて通ることはできません。
介護福祉士の資格取得を目指している方は、できるだけ早い段階で実務者研修を受けることをオススメします。
本番の筆記試験にむけて準備をしておこう!
正直なことを言うのであれば、無資格で仕事をしながら介護福祉士の資格を取得するために実務経験を積んだり実務者研修を修了させるには、時間さえあればなんとかクリアできます。
しかし、本番の筆記試験はそうはいきません。
でも心配することはありません。
介護の現場で真面目に仕事に取り組んでいれば、その応用で解くことができる試験問題がたくさんあります。
仕事の経験の中でも解ける問題があるということですね。
一方で医療分野の試験問題や介護保険の制度についての試験問題に関しては苦戦するかもしれません。
介護福祉士の筆記試験は全11科目あり問題数は全部で125問あります。
合格ラインは125問中の60%にあたる75点以上だと言われています。
しかし、出題される11科目の全てにおいて、1科目につき1つ以上の正解がなければ不合格となります。
極端な例で言うと1つの科目が0点であれば、残りの10科目が満点でも不合格になるということです。
なるべく最短で介護福祉士の資格を取得したいのであれば、仕事を始めた直後から国家試験に向けて勉強を開始した方が良いでしょう。
近年では外国人の受験者も増えています。
彼ら彼女たちは日本語を覚え、字を読む、しかも漢字を読めるようになるというところからのスタートです。
そして、その中から多くの合格者が出ています。
日本人にとっては大きな刺激になりますね。
ちなみに私の勉強法は一問一答式の参考書を買って繰り返し読んで勉強し1発で筆記試験に合格することができました。
本の大きさやページ数も手頃で、空いた時間に大いに活用することができました。
介護福祉士の受験はいつ実施されているのか?
介護福祉士の国家試験は一年に一回だけ例年1月末に実施されています。
受験書類の受付時期は例年6月末に発表されますので、その後公益社団法人社会福祉振興・試験センターから受験の手引き(受験願書)を取り寄せて下さい。
受験願書の受付期間は例年8月上旬~9月上旬となっています。
受験書類の受付が終了した、その年度の1月末頃に国家試験が実施されています。
受験申し込みの時に、職場で実務経験証明書を作成してもらいましょう。
実務経験証明書の用紙は受験の手引きの中に入っています。
必須の各種研修は年度の12月末までに修了すればよいですが、余裕をもって願書受付時までには修了しておきましょう。
補足の説明として、受験申し込み時に実務経験の日数3年以上(1095日)以上、実働日数が540日以上を満たしていなくても、試験実施年度の3月31日までに従業期間・従事日数が3年以上(1095日)以上、実働日数が540日以上に達成する見込みの方は「実務経験見込み」として受験の応募できます。
たとえば、受験書類の受付期間中に実務経験が2年9ヶ月・実働日数が500日しかない場合だったとします。
しかし、試験実施年度の3月31日までに残りの不足している勤務日数3ヶ月分と実働日数40日分が達成すれば、合わせて3年以上(1095日)以上、実働日数が540日以上が達成される見込みで受験することができます。
国家試験の願書提出時期に実務経験日数が達成できるかどうか微妙な方は、公益社団法人社会福祉振興・試験センターへ問い合わせて確認してください。
以上が無資格者でも介護現場で仕事をしながら介護福祉士を取得する方法の説明となります。
まとめ
- 無資格でも介護の仕事に就くことができる。
- 無資格でも働きながら介護福祉士を取得できる。
- 実務経験は3年以上(1095日)以上、実働日数が540日以上が必要。
- 実務者研修を受講し修了しておこう。
- 本番の筆記試験にむけてコツコツと勉強しておこう。
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