介護支援専門員に転職してみませんか?
- 介護の現場で働いているけど体力が持たない。
- 今の仕事の将来に不安を感じている。
- 介護施設の夜勤はもう疲れた。
このような悩みを持ちながら介護の現場で働いている方もいることでしょう。
もし、あなたが転職を考えてるのであれば介護支援専門員を目指してみてはどうでしょうか。
医療や福祉の現場で実務経験を積むことによって介護支援専門員の資格を取得することができますよ。
この記事を書いている私も実際に介護現場で実務経験を積み介護支援専門員の資格を取得しました。
私の経験をもとに介護支援専門員の資格を取得するまでの流れを説明していきます。
介護支援専門員って何?
まず初めに介護支援専門員って一体なにってところから説明します。
介護の現場で働いている方なら介護保険はご存知ですよね。
介護保険は介護が必要になった方が介護認定を受けることで、国の財源から介護サービスを利用できる制度です。
介護支援専門員は介護保険制度に基づいて、介護が必要になった方が本人に必要な介護サービスを利用できるように支援する専門職です。
ちなみに「介護支援専門員」という名称が正式な名称となりますが、ケアマネジャーと呼んだり略してケアマネといった呼び方が定着しています。
そして、実は介護支援専門員の資格は国家資格ではなく各都道府県が認定する公的資格となります。
国家資格では無いのですが、信頼性が高い資格ですから安心してください。
気なる介護支援専門員の給料はいくら?
転職を考えるのであればやはり給与面は気になるところでしょう。
介護支援専門員の平均給与は令和元年の時点では月額支給がおよそ29万円、年間賞与がおよそ70万円となっており、年収でいうとおよそ418万円になります。
介護の現場で働く介護職員に比べると高収入になりますね。
介護支援専門員の仕事内容は?
介護支援専門員の具体的な仕事内容をいくつかあげます。
・介護認定の代行申請
介護認定を受けるために本人と一緒にまたは代理で住んでいる地域の役所に申請手続きを行います
・ケアプランの作成
介護が必要になった本人や家族の悩みや問題点を把握し、ケアプラン(介護計画書)を作成し、適切な介護計画に基づき介護サービスを提供します。
・介護サービスを提供している事業所の紹介と連携
本人の必要な介護サービスを提供していただく事業所の紹介を行い、事業所の担当者を交えて適切な介護サービスの提案をし実施していきます。
・モニタリングの実施
定期的に利用者の自宅へ訪問しモニタリング(経過観察)を行います。
・介護サービスを利用する本人のかかりつけ病院との連携
本人が定期的に通院している医療機関があれば、必要に応じて医療機関の主治医や相談員の意見を求め連携を図っていきます。
・本人を支援していく担当者を招集し会議の開催
介護サービスを開始する前や、ケアプランの内容の変更等があったときに、介護サービスを提供するにあたって本人に関わっている家族や事業所の担当者を一度に招集し、担当者会議を開催します。
担当者会議が終わればその内容は担当者会議録として作成します。
・支援経過記録の作成
介護サービスが必要な本人や家族からの連絡や相談事があれば、客観的にその内容を文章にして記録していきます。
・介護サービス実施状況の把握
介護サービスの提供を開始した後は、適宜サービスの実施状況を確認していきます。
・介護保険の支給限度額の確認
介護が必要になった方は、それぞれ介護の認定区分が違い、その区分に応じて介護サービスが支給される上限が設定されています。介護支援専門員はその上限を超えないように介護サービスの提案をしていきます。
・利用者の利用負担金の計算
介護サービスを利用するにあたって、本人の自己負担金は1割負担から3割負担まであります。本人の自己負担割合証を確認し本人の自己負担額を計算します。
・介護サービス利用票及び提供票の作成
介護サービスを利用する当該月ごとに介護サービス利用票を作成し介護サービスを利用する本人へ渡します。介護サービスを提供する事業所へは介護サービス提供票を作成し渡します。
・介護サービス利用の実績確認
介護サービスの利用は1ヶ月単位で利用の実績を確認します。当該月にどれぐらいのサービスを利用したか、介護サービスを提供した事業所から実績の報告を受け管理します。
・介護報酬の請求業務
当該月の介護サービスの実績を確認し、実績の報告を国または市町村に報告し介護保険報酬の請求業務を行います。
かんたんな説明になりますが以上にあげたものが主な仕事内容となります。
介護支援専門員が働く場所はどこ?
介護支援専門員が働く事業所は、大きく分けて2つあります。
・居宅介護支援事業所
・介護施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設等)
居宅介護支援事業所で働く介護支援専門員を『居宅ケアマネ』、施設で働く介護支援専門員を『施設ケアマネ』などと略した名称で呼ぶ場合が多いです。
居宅ケアマネは要介護者が主に在宅で生活ながら介護サービスを利用する場合に担当し支援していきます。
例)自宅で介護ヘルパーを利用している方の支援。
例)自宅から通所介護(デイサービス)を利用している方の支援。
施設ケアマネは特別養護老人施設や老人介護保健施設に入居している利用者を担当し支援していきます。
この2つを比べて仕事の内容で大きく違う点を挙げるとすれば、居宅ケアマネは担当した利用者の自宅訪問や他職種との連携のために関係機関へ訪問したりと、外回りが多くなります。
施設ケアマネは、施設内に利用者がいるため外勤する機会は少ないです。
その代わりというわけではないですが、現場での介護業務を手伝わなければならないことが多々あります。
どちらも一長一短ありますのでどちらが働きやすいということは一概に言えません。
介護支援専門員になるには?
介護支援専門員になるためには、まず受験の資格要件を満たさなければなりません。
受験資格の要件を満たした後で『介護支援専門員実務研修受講試験』を受験し合格しなければなりません。
この試験は『介護支援専門員実務研修』を受けるための試験です。
この試験を合格したうえで『介護支援専門員実務研修』を受講し、ようやく介護支援専門員の資格が与えられます。
この『介護支援専門員実務研修』の研修時間は87時間あり日数にして14日間あります。
ちなみに令和元年度の合格率は受験者数41,049人に対し合格者は8,018人で合格率は19.5%となっています。
なかなかの狭き門ですね。
参考までにここ数年の合格率を載せておきますので参考にしてください。
介護支援専門員になるための資格要件は?
下の図は介護支援専門員になるまでの流れです。
介護支援専門員の実務経験として認められる国家資格は次のとおりです。
これらの国家資格に関わる業務に5年以上(実働900日以上)の実務が必要です。
相談援助の実務は以下のとおりです。
こちらも相談業務においても5年以上(実働900日以上)の実務経験が必要です。
また、国家資格に関わる業務と相談業務の実務経験を合算して5年以上(実働900日以上)あれば要件を満たします。
例)介護福祉士の実務3年(実働600日)+相談業務2年(実働400日)=5年(実働1000日)で要件を満たします。
詳しい内容を知りたい方は社会福祉振興・試験センターのサイト内にて介護支援専門員のページを参考にしてください。
社会福祉振興・試験センター
まとめ
介護支援専門員になるためには実務経験が必要となります。
これまでに積み重ねてきた知識と経験を活かしキャリアアップできます。
資格取得のためには難易度の高い試験に合格し、膨大な時間の研修が必要となりますが、それは専門的な知識と技術を身につけているという証明にもなります。
また介護支援専門員の業務につくことで様々な職種の方と仕事をする機会が増え、新たな知識や技術を身につけることもできます。
医療や介護の現場で体力を使う仕事に行き詰まり転職を考えているのであれば、実務経験を活かして介護支援専門員にチャレンジしてみましょう!
コメント