介護現場でコミュニケーションが上達できる方法
- 高齢者とのコミュニケーションが苦手だな。
- 相手と向かい合って話すのが苦手だな。
- 高齢者と楽しい会話がつづかない。
このような悩みを持ちながら介護の現場で仕事をしている人たちの悩みにお答えします。
この記事を書いている私は15年以上医療福祉の仕事に携わってきました。
私も初めは介護サービスを利用されている方とのコミュニケーションが苦手でした。
しかし、今では自然にコミュニケーションが取れるようになっています。
これを意識すればコミュニケーションが上達しますよという方法をお話します。
ポイントさえ抑えることができれば自然にコミュニケーションが取れるようになります。
全然難しくはありません。
それでは、いくつかのポイントを説明します。
介護の現場でコミュニケーションが上達する7つポイント
- 笑顔で接する
- あいさつをする
- うなずきながら聴く
- 目線は同じか少し下
- 話に耳を傾ける
- 敬語を使う
- 沈黙も大事
ざっと7つあげてみました。
それでは一つづつ説明していきます。
笑顔で接する
人は誰でも初めて会う人に対しての第一印象を持ちます。
ムスッとした表情や、下を向いてうつむいていたりすると第一印象はあまりよくないですよね。
基本中の基本は笑顔です。
笑顔といえば当然笑い顔なんですが、ニヤニヤとにやけた笑い方はダメです。
ニコニコと唇の両端の口角が上がっている笑い方が大切です。
かんたんな笑顔の表情の作り方があります。
口元で軽く、ひらがなの『い』を発音するように意識してみて表情を作ってみてください。
自然に唇の両端が少し引き上がります。
にこやかな表情であれば悪い印象を与えることはないです。
あいさつをする
『あいさつは心の扉を開く鍵』
この川柳を知ってますか?
あいさつをするということは、相手の心が開きやすくなるのです。
人の心に扉があるとすれば、多くは自分の心の扉の内側にしかドアノブはありません。
相手が勝手に自分の心の扉を開けることができないようにしています。
心の扉の外側にドアノブがあり、誰でも開けていいから勝手に入ってきていいよという人は少ないでしょう。
多くの人は自分自身で心の扉を解放するかどうか決めますよね。
相手に対してオープンな気持ちになるかどうかは本人次第ということです。
あいさつも無しに、いきなり用件を済ませようとすれば、『なんだこいつは』と思われることもあります。
最低限のあいさつは相手への礼儀でもありますので、習慣的にできるようにしておきましょう。
相手が心を開きやすくなります。
うなずきながら聴く
利用者の中には職員に話を聞いてもらいたいという気持ちが強い方がいます。
つまりは共感してほしいという気持ちが強いのです。
利用者が話す言葉の一つ一つをうなずきながら聴くことで、相手は自分の話をキチンと聞いてくれているのだと認識してくれます。
ただ、無表情でボーッと話を聞くよりは、大きくうなずきながら話を聴くだけで相手に良い印象を与えることができます。
相手がそのような動作を見れば「この人は私を理解してくれようとしている。」という心理が働きます。
目線は同じか少し下
利用者とコミュニケーションをとるときは相手の目線と同じ高さか少し下ぐらいに合わせましょう。
利用者が椅子に座っているのに職員が立ったままでは相手を上から見下ろすような姿勢になってしまいます。
これでは相手に威圧感を与えてしまいます。
緊急の時などは仕方ないです。
しかし、通常のコミュニケーションをとる時には、相手が椅子に座っているのであれば、自分もその場で腰を落とし相手の目線と同じか少し下の位置の高さに合わせましょう。
この時に目と目が合って話しにくいと思うときは、相手の口元の辺りをみて話せば良いです。
理由としては目線を外すといった意味もあるのですが、時々、声が小さくて話が聞き取りづらい利用者がいます。
そのような方と話すときは、口元をみながら話をすることで、口の動きでなんとなくこういったことを言っているのだなということも予測できるからです。
話に耳を傾ける
相手の話に耳を傾けて聴くことを『傾聴』といいます。
しかし、ただ耳を傾けて聴いているだではいけません。
傾聴のポイントを2つあげるとすれば『受容』と『共感』です。
『受容』は相手が話した言葉を否定も肯定をせずに話の内容全部をありのままに受け入れます。
『共感』は受け入れた話の内容をや気持ちを理解して、相手と同じ気持ちになり寄り添ってあげることです。
しかし、時にはすぐに解決できないような無理難題なことも傾聴しなくてはなりません。
そして、相手がすぐに答えを求めてくる場合もあります。
そんなときは『私も〇〇さんと一緒に何ができるか考えてみます。』
などと返答し、相手が自主的に解決策を考えられるように対処することも大事です。
敬語を使う
利用者の方は、言い換えれば私たちにとってお客様です。
言うまでもなく敬語で会話をすることは当然のことです。
しかし、ある程度接する期間が長くなっていくと、気心が知れて会話に遠慮がなくなってしまうことがあります。
時には冗談を言ったりすることも必要ではありますが、あまりにも相手に対して心配りが無い言葉づかいになることはダメです。
長く同じ現場で働けば近い存在に感じてしまいますが、きちんと線を引いて敬語を使った会話ができるように心がけましょう。
沈黙も大事
利用者から声をかけられて相談や頼み事を聞いている時に、急に相手が黙ってしまう時があります。
しばらく沈黙が続いてしまうと、聞いている側の職員は焦ってしまい、何か話さなくてはいけないという気持ちにおちいる時があります。
しかし、沈黙もコミュニケーションの一つです。
この沈黙の中で利用者は頭の中で色んなことを考えているのです。
そんな時は、ゆっくりと間をおきながら落ち着いて待ちましょう。
沈黙が長くなりそうであれば、相手に考えてもらう時間を与えてその場の席を外しても構いません。
時間を置くことで、精神的なゆとりが生まれてくるということもあります。
以上が介護の現場でコミュニケーションが上手になるの7つポイントになります。
それほど難しいことではないです。
できることから 実践してみましょう。
困った時の『さしすせそ』
会話の途中でどんな返しをすればいいか困った時に使えるかんたんなテクニックを紹介したいと思います。
それは『さ行』の言葉を使うことです。
『さ行』の言葉には、相手を褒めたり肯定したりといった言葉がたくさんあります。
いつか例をあげると・・・
さ・・・『最高ですね』『さすがですね』
し・・・『心配ないですよ』『実力があるんですね』
す・・・『素晴らしいですね』『素敵ですね』『すごいですね』
せ・・・『センスがいいですね』『ぜひ、〇〇しましょう』
そ・・・『そうですね』『そのとおりです』
このような短い言葉でも充分会話をつなぐことができます。
困った時は『さしすせそ』と覚えておけば、いざとなった時に使えます。
豆知識として覚えておくと役に立つ時がきますよ。
まとめ
介護現場でのコミュニケーション上達方を紹介しましたが参考になったでしょうか?
私はここで紹介したポイントを全て実践していました。
そしてもう一つ心がけていたことがあります。
それは、仕事中は介護職員を演じているという気持ちで仕事をしていました。
私は普段の生活では、友人・知人と接する時、あまり褒められた言葉使いではないです。
ですから仕事をする時は大げさなくらい気持ちを切り替えて介護職員を演じていました。
演じているといえば聞こえが悪いかもしれませんが、間違っていい加減な態度で利用者と接するよりかは全然いいだろうという考えです。
そういう気持ちで仕事に取りくんでいるうちに、いつしか私生活でも介護職と同じようなコミュニケーションがとれるようになってきました。
不思議なものですね(笑)
コミュニケーションが苦手な人は、私と同じように実践してみてはどうですか?
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。
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