- 整骨院での仕事がイヤになってきた。
- 整骨院以外で仕事をしてみたいな?
- 柔道整復師が整骨院以外でできる仕事は何?
このような悩みを持ちながら仕事をしている柔道整復師の方もいるでしょう。
この記事では、こういった悩みや疑問に対してお答えします。
柔道整復師が整骨院以外で働く場所は?
柔道整復師は整骨院以外でも働く場所はもちろんあります。
そしてオススメする仕事は介護業界の仕事です。
この記事を書いている私は柔道整復師として整骨院で仕事をしていました。
しかし、グレーな保険請求や勤務の拘束時間が長いなどに嫌気がさして介護業界に転職しました。
実際に介護業界で仕事をした私の記事を読んでもらうことで、整骨院意外での仕事を探している現役柔道整復師の方たちの参考になればと良いなと思います。
この記事を読んでわかること・・・
柔道整復師の介護業界での役割
柔道整復師が介護業界へ転職した時のメリット
柔道整復師が介護業界へ転職した時のデメリット
柔道整復師の介護業界での役割
まず初めに、柔道整復師が介護業界での仕事内容は『機能訓練指導員』と呼ばれる職種です。
機能訓練指導員の仕事は、かんたんに説明すればリハビリ担当です。
疾患や傷病で低下した日常生活動作の訓練を行うのです。
日常生活動作とは、日常生活においての身の回りの活動や動作のことです。
身の回りの活動や動作とは・・・
- 食事(ご飯を食べる)
- 更衣(着替える)
- 整容(身だしなみを整える)
- 排泄(トイレで大便、小便をする)
- 入浴(お風呂に入り洗身、洗髪する)
介護状態になるとこの日常生活動作のどれかに支障をきたすことが多くなります。
機能訓練指導員は、これらの日常生活動作が、どのような理由で機能が低下したのかということを分析します。
そして、分析した内容に基づき個別で機能訓練計画書を作成しリハビリ(機能訓練)を行なっていくのです。
介護サービスを利用されている人たちは、外傷から機能低下している人もいれば内臓や循環器系に異常をきたして機能低下している人など実に理由が様々です。
柔道整復師の専門学校で勉強した、病理学や一般臨床の学科を学んだことが大いに役に立ちます。
柔道整復師が介護業界へ転職するメリット
柔道整復師が介護業界へ転職するメリットをあげてみます。
- いろんな職種の人たちとの交流が増える
- 実務経験を積めばキャリアアップできる
- グレーな保険請求のストレスから解放される
- 勤務の拘束時間が短くなる。
ざっとメリットを4つあげてみました。
では1つづつ説明していきます。
いろんな職種の人たちとの交流が増える。
介護の現場は実に様々な職種の方たちが働いています。
ざっと、どのような職種の人たちがいるかといいますと・・・
介護福祉士・生活相談員・介護支援専門員・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などなどの方たちが働いています。
この他にもいろんな職種の方がいます。
1つの施設内に全部の職種の人たちが必ずしも働いているわけではないですが、それでも整骨院だけでの勤務に比べると様々な職種の人たちと交流できます。
各分野の専門的な意見を聞くと大変参考になり、新しい知識や技術を手に入れることができ、とても勉強になります。
実務経験を積めばキャリアアップできる
介護施設で働くと柔道整復師の資格以外に介護関連の資格を取得できるチャンスもあります。
介護の現場で働き実務経験を積むことで介護福祉士や介護支援専門員の受験資格を得ることができます。
取得している資格が増えることで、今後の自分自身のキャリアアップに大きくつながっていくことが期待できます。
グレーな保険請求のストレスから開放される
最近では自費のみの治療で運営している整骨院が増えてきてはいます。
しかし、整骨院の収入源の多くは国の公的な療養費からの報酬となっています。
ここでは多くを語りませんが、整骨院での健康保険を取り扱った治療は実にグレーな部分があります。
毎月治療した分の保険請求を各健康保険機関に請求するのですが、治療した側の整骨院の解釈と各健康保険の機関との解釈が合わずに返戻(へんれい)となるケースが度々あります。
整骨院側としては正しい治療をしていたとしても認めてもらえず、もどかしい気持ちになりストレスにもなります。
また雇われていれば、オーナーから「もっとしっかりと利益を出せるように工夫しろ!」なんてことも言われます。
このような体験はストレスだなって感じている人はたくさんいると思います。
このようなストレスを抱えて心身ともに疲れ果てている柔道整復師たちにとっての転職先は介護業界をオススメします。
ストレスから解放されますよ。
勤務の拘束時間が短くなる。
整骨院の営業時間は、昼休憩を2~3時間挟んで午前9時頃から午後の19時もしくは20時頃まで営業しているところって結構ありますよね。
勤務の拘束時間にすれば10時間、11時間、ヘタすれば半日も職場にいるってことがあります。
これってとてもストレスに感じませんか?
その点、柔道整復師が介護業界で働いた場合、多くの勤務時間帯は午前8時30分~午後17時30分もしくは午前9時~午後18時の勤務時間が多く残業もほぼないです。
土日祝祭日休みなんてところもあります。
その上、整骨院で働いていた時と比べても月給にそれほど差はありません。
しかも医療系で大きな法人グループの施設になると、月額基本給3ヶ月分のボーナスが支給されるところなんてざらにあります。
むしろ整骨院よりも年収がアップするかもしれません。
収入も整骨院と差がなく、勤務の拘束時間が短くなるってことですね。
アフターファイブで自分の時間を有意義に過ごすことができるメリットがあります。
柔道整復師が介護業界へ転職するデメリット
柔道整復師が介護業界へ転職するデメリットをあげてみます。
- 専門職以外の仕事もある。
- 対象者のほとんどが高齢者である。
- 柔道整復師が少ない。
ざっと3つあげてみました。
それでは1つづつ説明していきます。
専門職以外の仕事もある
繰り返しになりますが、介護現場における柔道整復師の仕事は『機能訓練指導員』としての業務になります。
例えばですが、時には利用者が尿失禁することがあります。
そのような時、余裕があれば近くにいる介護職員にお願いして対応を代わってもらいます。
しかし、近くに助けてもらえる介護職員がいない場合は、機能訓練指導員といえども尿失禁した下着やオムツの交換をすることもあります。
このように不慣れな介護の仕事もしなければならない場面もあります。
慣れればどうってことはないのですが、やはり下の世話というものは難しいものです。
慣れない介護業務をしなければならない時もあることがデメリットになります。
対象者のほとんどが高齢者である。
整骨院の患者さんは老若男女幅広い世代の人が多いですよね。
しかし、介護の現場でサービスを利用している方のほとんどは65歳以上の高齢者です。
大腿骨骨頭骨折や脊椎圧迫骨折など、高齢者特有の傷病に関わる機会は増えますが若年層に多いスポーツ傷害などに関わる機会はほとんどありません。
ですが、高齢者の方はふらつきや転倒が多く外傷が比較的多いです。
外傷の傷病には多く関わることがメリットはありますが、高齢者のみに絞られるということは逆にデメリットになります。
また、高齢者は体調の変化が激しいことも特徴でのひとつです。
ここ何日かは元気だったのに急に体調が悪化して数日後には急逝される。
そんな悲しい状況に会うこともよくあります。
一生懸命リハビリに取り組んでいたのに残念な結果が急に訪れてしまうと、ものすごく気持ちが沈んでしまいます。
柔道整復師が少ない
ここ最近は介護業界で働く柔道整復師の方が増えてきました。
ですが、まだまだ介護業界では柔道整復師の存在はマイナーです。
機能訓練指導員に携わる者といえば理学療法士や作業療法士がメジャーな存在ですし人数も多いです。
柔道整復師としての情報共有や意見交換をするという機会が激減してしまうことがデメリットになります。
しかし、先にも述べましたが多くの職種との交流機会が増えるので新しい知識や技術を手に入れることができるのがメリットです。
まとめ
柔道整復師が整骨院以外で働く場所はないかと悩んでいる方は、ぜひ介護業界で仕事をすることをおススメします。
柔道整復師が介護業界で働くメリットとデメリットをぜひ参考にしていただければと思います。
その他にも整骨院の業務で疲れ切っている人たちに読んでもらいたい記事もありますので、あわせて読んで参考にしてもらえればと思います。
ありがとうございました。
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